【宿泊記】熱海のホテルニューアカオを1人で味わう2泊3日|前編

でけえ建築物が好きだという話

バブル建築が好きだ

自分の中で大事にしたくて積極的にSNSで話す事はないのだが、こっそりと大好きなものがある。
バブル時代の建築物得体の知れない大きなものだ。
むしろ巨大な建築物が好きだからこそ大きな船にも興味を持った部分がだいぶある。

過去、御船印集めで鳥羽へ行った際、自分の中の「バブル建築熱」や「巨大建築物熱」が再燃した。

鳥羽で出会ったものたちが悉く自分の「好き」に刺さってしまい、勢いのままに描いたスケッチ。
今現在も心を持っていかれていて、鳥羽には定期的に訪れるようになった。

鳥羽の戸田家。通りかかるたびに毎度「泊まりたい」と唸っている

空まで伸びた高い壁のような建物、いくつ付いているのかわからないたくさんの窓、屋上で主張するホテル名の看板。これらがたまらなく好きなのだ。

憧れと敷居の高さが同居していた「ホテルニューアカオ」

で、そういうものが好きだと案の定そこから発展して「こういうホテルに宿泊してみたいなぁ」という欲が当然出てくる。
気になるホテルはいくつもあるのだが、そんな中でも強い憧れと共に一人で宿泊する事に少々気が引けしてしまう場所があった。

そのうちの筆頭ともいえるのが熱海のホテルニューアカオだった。

SNSでも度々話題に上がる。
現在でもこんな凄い造りのゴージャスなデカいホテルが存在するなんて最高以外の何物でもない。

写真付きで紹介されている「the・バブル」といわんばかりの巨大なシアターレストランは見れば見るほど胸躍るのだが、こういったホテルの「豪勢な食事会場」に一人で行く事には抵抗があった。

なんとなく、伝わるだろうか。
家族・夫婦・カップル・友人グループで賑わうテーブルの中に一人座り食事をする何とも形容しがたい居た堪れなさ。誰も何も言わないし誰もこちらを見て笑ったりはしない。それでも居た堪れない空気というものが、ある。
過去、ちょっといいホテルに一人で宿泊した時の朝食会場や、レストラン船でカップルとカップルの間に挟まれて座った時の空気がまあまあそんな感じで気まずかったのを現在も少し引きずっている。

ただ、調べてみると座の位置をある程度リクエストする事が可能との事で、意を決して予約するに至った。
せっかく行くならば…と、二泊する事に。

「1記事にまとめると尋常じゃない長さになるな」と書いてる途中で察したので分ける事にします。

熱海へ

踊り子で熱海へ

はじまりは東京駅。
12:00発の踊り子9号で熱海へ向かう。

いつもこの9番線になかなか辿り着けない。

1網1キンメダイが納められた座席に座る。

キンメダイと常に目が合う
車窓から見る海、いいものだ

座席の網にキンメダイが居るだけで「伊豆方面に行くんだなぁ」と気分が上がる。
いませんからね、網にキンメダイ。普段乗る電車には。

熱海着|アカオまで徒歩40分の旅

1時間20分ほど電車に揺られ、あっという間に熱海に到着。

いい天気

めちゃめちゃ天気がいい。

ホテルニューアカオへは熱海駅から無料の送迎バスが出ている……が、徒歩でも歩けそうな距離だったので、せっかくならばと思い徒歩40分ほど掛けて向かう事にした。
熱海という地の雰囲気がたまらなく好きなので、歩きながらその空気を浴びたい。

ヘキに刺さる建物を浴びる

駅からずっと下りの階段を下りていくと遠くに目的地のアカオが見える。
遠くから見てもわかる。でかい。今からあそこに行くのだ。
早く目の前まで行って「でけえ!」とはしゃぎたい。

丸源ビル

道中、前々から見たかった建物たちを眺める。
まずは丸源ビル。

「丸源ビル」?
日本の億万長者のひとり、実業家・川本源司郎氏の所有していた雑居ビル。
バブル期に小倉をはじめ、中洲や銀座・熱海に建築された。それぞれのビルに「丸源60ビル」などの番号が振られている。川本氏の死後、現在も各所にビルが点在している。

MARUGEN59
MARUGEN60

ううむ、MARUGEN60のちょっとした装飾からバブル時代の余裕を感じる。たまらん。
道中MARUGEN61の近くも通ったっぽいのだが、どうやらスルーしてしまったらしい。

ホテル大野屋

こちらは現在もばりばりに営業しているホテル大野屋(伊東園ホテルズ)だ。
圧倒されるデカさ。大きいクルーズ船のようだ。ううむ、たまらん。一度くらいは宿泊してみたい。

ホテル大野屋
1965年(昭和40年)設立の温泉ホテル。豪華なローマ風呂はアニメ映画「おもひでぽろぽろ」の舞台にもなったとか。
現在は伊東園ホテルズに属している。

遠くに見えたなんかええかんじの建物

マンションだろうか。なんだろう。
遠くにええかんじの建築物を見つけ、思わず撮影した。

アカオだ…!!

狭く見えるが、ちゃんと歩道がある。
クンクン…これはアカオが近づいているにおい。

ちゃんと歩道があるのでひたすら歩いて行ける。
普段歩くフェリーターミナルまでの道中よりも全然歩きやすい。

良い景色!
写真の大きな建物は熱海ベイリゾート後楽園。
熱海はこういう景気の良い巨大建築物があちらこちらにあって楽しい。どれも近くに立ち寄りたくなる。

ベイリゾート後楽園
元は熱海後楽園という複合リゾート施設で1965年(昭和40年)8月開業。その後2019年(平成31年)に現在の熱海ベイリゾード後楽園として生まれ変わり、現在も新たな複合リゾート施設として営業している。

さて、どんどん直進していく。

前方にもう一人歩いている男性がいたのだが、この方もそのままアカオに吸い込まれていった。

なんだか趣のあるトンネルだ。
地図で確認した感じではそろそろアカオに到着するらしい。

うおっまぶしっ
しかしすげえところに建ってんな

やってきた…!
ホテルニューアカオ…!の実物だ…!!
自分の足でずんずん進んできたくせに「本当に来てしまった…」と打ち震える。

ホテルニューアカオ

チェックイン~ロビー

はっぴーにゅーあかお。宿泊した時期がばればれである。

入ってすぐ、煌びやかなシャンデリアの並びに圧倒された。
幾何学模様の鮮やかなカーペットと相性が良すぎる。

既にチェックインのカウンターは行列が出来ており、どきどきしながら並んだ。
1人宿泊っぽい方もちらほらいらっしゃり、この時点でちょっとホッとしている自分がいた。

待つこと10分ほどだろうか。
わたしの番になった。
ホテルの雰囲気に圧倒されていたのであまり待った感覚はない。

初めての利用だったので、パンフレットのマップを見ながらひとつひとつ施設内について説明していただいた。この丁寧な対応だけで既にうっすらとこのホテルのファンになりそうである。

説明がとても分かりやすかった


説明の途中で食事時間を選択する事になる。

どの時間も勿論混雑はするが、1人利用であれば早めに座席に案内されておいた方が良いだろうと思い、今回は夕食17:00、朝食7:00を選んだ。

「アカオだ…」と噛み締めていた時の写真
「アカオだ…」と噛み締めていた時に見た海

チェックイン時間よりも少し前にやってきたが、客室の準備が出来たら入って良いようだ。
ロビーの椅子に腰掛けてその豪華さを改めて噛み締める。

これが……ホテルニューアカオ……
ああ……来たばかりだが来て良かった……また絶対に来よう……

客室へ

さて、いよいよ客室に足を踏み入れる。
どきどき。私の部屋は四階だ。

はい最高。はい。
「波の音がよく聴こえるお部屋です」とチェックイン時に説明いただいたが、本当にその通りだった。

部屋の中を色々見ていく。

カードキー
電話機。ロゴがかわいい
トイレ。お風呂は別
お風呂。トイレは別

クローゼットを開けるとタオルやカゴバッグが入っている。

造りがしっかりしている

館内移動用(だと思われる)カゴバッグ。これは非常に嬉しい。
マチがあるのでかなり色々入る。私も随分ヘビロテさせていただいた。


さて、こういったホテルではコンビニが近くにない+飲み物がリゾート価格なケースがままある。
持ち込みOKなのであれば多少飲料を持って行った方が……というのが自身の経験上の考えだったが、

各階層にはウォーターサーバーが設置されており、水を入れるためのボトルも部屋に用意されている。
私はずいぶんこの水にお世話になった。めちゃめちゃ有難いサービスだ。

ちなみに自販機も価格も個人的には全然許容範囲というか「え?安いな?」という感想を抱いた。

ペットボトル(大):140~190円
ペットボトル(小):110~160円
缶飲料
110円~150円
(2026年1月撮影)

普段乗船しているフェリーくらいの値段だ。
このタイプのホテルにしてはかなり良心的だと思う。

そして机にはお茶請けの菓子も用意されている。

次回は絶対にこれを土産に買う

これがべらぼうに美味しい。
こういうお菓子は客室でゆっくり食べるのが最もおいしく感じると分かっているものの、毎度もったいなくて持って帰る事が多い。

そのほか、部屋にはドライヤーや延長コード・各種ケーブルも用意されていて、思っていた以上に至れり尽くせり。快適に過ごせそうだ。

2泊3日、ただただこのホテルの雰囲気を全力で味わう。

アカオ探検~昼の部~

さて、恐らく夕方になるにつれチェックインする人が増えていくだろうという事で、今のうちに少し館内を歩き回ってみる事にする。

このホテルは「オーシャンウイング」と「ホライゾンウイング」という2つの棟に分かれており、それぞれ非常に大きな建物だ。棟と棟を行き来するだけでも結構歩き回る事になる。

今回私が滞在しているのはオーシャンウイング。
本館と新館で表すところの本館の方だ。

まずはオーシャンウイングの方を歩き回ってみよう。

ラウンジアビース

2階にウェルカムドリンクのラウンジがある。
コーヒーやジュースなど色々用意されているほか、無人のワインサーバーも兼ねている。

にぎわい横丁

ここからひとつ下の階へ降りていくと……

海が近い
ワンちゃん!

にぎわい横丁に繋がる。
レトロな雰囲気のゲーム機が並んでいるほか、駄菓子コーナーや缶詰バーもある。

上の階にもゲームコーナー(そちらは割と新しめの機械)がある

にぎわい横丁の奥には露天風呂「波音」。
その名の通り、波の音がよく聴こえる露天風呂らしい。
ちらっと覗いてみたが、まあまあ人が入っていたので今回はそのままUターンして戻ってきた。

この階にはコインランドリーもある。

コインランドリー

この手のホテルにコインランドリーが設置されているのは非常に有難い。

料金は運転コースによって違う。
洗剤は自動投入だ。

洗濯~乾燥
(標準)
洗濯~乾燥
(少量)
洗濯のみ乾燥のみ
洗濯容量3kgまで1kgまで6kgまで3kgまで
目安時間120分80分35分30分毎
料金500円400円300円100円
(2026年1月確認)

正直かなり良心的ではないか……?
アカオ、想像以上に過ごしやすい。

夕食前の風呂

夕食までまだ少し時間がある。
せっかくなので温泉のひとつでも入ってみる事にするかとタオル一式を持ってホライゾンウイング側へ。

振り返るとオーシャンウイング。入口やフロントは最上階の17階だ。

オーシャンウイングとホライゾンウイングを繋ぐ連絡通路を進んでいく。結構長い。

長い廊下を歩いてホライゾンウイングへ

今回はホライゾンウイング側すぐに位置する温泉「スパリウムニシキ」へ。
(写真を撮るわけにもいかないので「こんな感じの風呂です」というのはホテルニューアカオの公式サイトさんをご参照ください)

十分な広さのある温泉だが、人はめちゃめちゃ多い。
丁度陽が落ちていく最中の空で露天風呂はかなりの人数が入っていた。
館内には他にも温泉がある。2泊3日のうちに色々行ってみたい。

よいかんじの空
風呂上がりにここでボケーっとできる

温泉にも入れたところでいよいよ夕食としゃれこみたい。
このあとはシアターレストランへ向かう事になる……のだが、結構な長さの記事になってきたのでここらで感想を添えつつ一区切りしようと思う。
夕食/朝食バイキングや他のエリアはまた次回の記事で紹介していきたい。

ここまでの感想

すごく良い。

思っていたより全然一人で過ごせる。
既にここが「ホテルニューアカオ」という一種のブランドをまとっている状態なので、写真も比較的気兼ねなく撮れると感じた。ふと見ると自分以外にも撮影を楽しんでいる人が居たりする。
またホテル自体が非常に広く、各所に色々な施設が点在しているので一人で行動している人も多い。

時期によってだいぶ雰囲気は違ってくるだろうなとも思ったが、現段階では非常に過ごしやすさを感じた。
先に言ってしまうとバイキングも全然一人で問題なく、全く肩身の狭さは感じなかったので一人での宿泊を迷っている方はぜひ勇気を出して行ってみてほしい。絶対に楽しい。

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