
最近のこと
10年以上なにかひとつの趣味を続けていると、予想外な事が起こるものだとここ最近感じる。
趣味でやっていた絵と船に関する仕事を頂けるようになり、テレビ出演をきっかけにして雑誌のコラム執筆や他のテレビ番組出演等、色々なところからお声掛けいただくようになった。
テレビ出演やインタビューではほぼ100%訊かれる質問というのが二つある。
「船を好きになったのはいつ、どんなきっかけですか?」
「はじめての船旅でおすすめの船や航路は何ですか?」
後者の質問は自分の経験則を踏まえながらある程度話せるのだが、船を好きになったスタート地点の話がいつもまごついてしまう。
自身のインタビューをいくつか見て頂いている方は「こいつ毎回微妙に違う事言ってねーか?」と感じる事もあるのではないだろうか。私自身ですら「わたし毎回微妙に違う事言ってるなぁ」と思いながらインタビューに答えている。
ただ、先日受けたWEB記事のインタビューでじっくりと話を聞いてくださる機会があり、なんとなく自分の中で「ああ、こういう経緯だったな」と振り返る事が出来た。
自分の軸として忘れないでおきたいし、出来れば今後はふわふわせずに同じ話が出来たら…と思っているので、ブログにつらつらと書き留めておこうと思う。
いちばんはじめの「船との出会い」
サントアンヌ号
思い当たるエピソードがふたつある。
ただ、どちらが先だったかは覚えていない。ちいさい頃の記憶だ。
インタビューでよく話すのは「サントアンヌ号」という豪華客船の話である。
これは子どもの頃に遊んでいた初代ポケットモンスターに登場する船で、ダンジョンとして攻略し、ゲーム攻略に必要なフラグを回収すると出港して二度と戻ってこれなくなる場所だ。
サントアンヌ号の中では様々なNPCが船旅の優雅さを台詞で語ってくる。
「いやー ふねで かいがいりょこうなんて ゆうがでいいよー」 だとか、
「ボーイさん ミルフィーユを おねがい」だとか。
細かい部分が合っているかはわからないが、子どもの頃に見てからずっと覚えている台詞だ。
色々なところで語っている通り、自身は生粋の埼玉県生まれかつ埼玉県育ち。
海もなければ船もない内陸で人生を送っている。
だからこそ、このサントアンヌ号という大きな乗り物がとにかくファンタジーで、でもよくわからなくて、攻略したらいなくなってしまう寂しさも含め大好きだった。
サントアンヌ号を攻略したくて何度もセーブデータを消して、毎日のようにはじめからゲームをプレイした時期もある。
自身にとって船という乗り物は無条件で「なんか好きで憧れの乗り物」だったのだ。
寺泊港の佐渡汽船
こちらはそれほど印象的な記憶というわけでもないのだが、確実に船を好きになったきっかけの何割かにはなっているだろうなという話なので書き留めておく。
自身はずっと埼玉県に住んでいるが、母が新潟県出雲崎市の生まれで、幼少期は父の車でよく新潟のじいちゃんの家に連れて行ってもらっていた。海岸線を通って寺泊という市場通りへ行くのが定番だった。
そこで見る日本海が自分にとって唯一身近な海だ。
天気の良い日は遠くに佐渡島の影がうっすら見えたりもする。もう廃止されてしまったが、昔はこの寺泊に佐渡汽船の航路が存在していた。
当時、稀にではあるが寺泊港に船が停泊している事があった。完全にタイミングによりけりなので、かなりレアではあったが、ほんの数回だけ車で寺泊市場に向かう最中に船を見かけた記憶がうっすらある。
先述した通り、船という乗り物自体が自身にとってはファンタジーだったため、たまたま見れた時はその大きな未知の乗り物に心が躍ったものだ。
寺泊港自体は今でも存在しているし、佐渡汽船のロゴも掲げられたままだ。あのまま取り壊されずに残り続けていてほしいと願っている。
つらつらと書いてみた。いちばんはじめのきっかけとしては上述したふたつなのかな、と思う。
それ以外にも大昔に父の知り合いの海上自衛隊の方が結婚式をした際、横須賀に停泊する灰色の船に乗せていただいた記憶が本当にうっすらとあったりもするが、相当小さい時期だったのであまり記憶がない。人見知りを発動していたし、結婚式も子どもにとっては退屈だったので早く帰りたいとぐずっていた記憶の方が残っていたりする。もったいない話だ。
船には自身の「好き」の要素がたくさんあった
時を経て、一人で電車に乗れるようになり、横浜の大さん橋に客船を撮りに行くようになり、大黒ふ頭や観音崎の辺りで自動車運搬船やコンテナ船などの商船を撮るようになり、実際に東京湾フェリーやロイヤルウイングに乗るようになり、「もっと近くで船を見たい、撮りたい」「一人旅で遠くに行ってみたい」と阪九フェリーいずみで門司港へ渡った。そこからは定期的に長距離フェリーに乗るようになり、なんやかんやで今に至る。
船を見たり実際に乗っていると、自分にとっての「好きなもの」の要素がたくさん詰まっていた。
ハマるべくしてハマったのかな、と今では思う。
長くなってしまいそうなので実際の「船の好きな要素」については他の記事で実際に乗船記を書きながら紹介していけたら、と思う。せっかくの自分の城なので、好きなものでたくさん満たせていけたら嬉しい。
