初めての長距離フェリーならここがおすすめ4選

船のこと

久しぶりの更新です。
最近Twitterでフェリー旅の様子をツイートしたり、船の絵を描いてアップする事が多くなりました。

今までは独り言のように「船好き!」「フェリーたのしい!」と言い続けてきたのですが、SNSってすごいですね。
同じような船好きの仲間というか、同志というか、そういう方々がいっぱい居たりするのです。

そんな方々から反応が返ってきたりするとやっぱりちょっと嬉しいし楽しい。

そしてTwitterにかまけてブログをサボっていたのだ……

そうこうしている内に月日が経っていた訳です。時の流れが早すぎる。

長距離フェリーについて訊かれる事がめちゃめちゃ増えた

さて、有難い事に私のブログやTwitterでの発信をきっかけにフェリーに興味を持ってくれる人が存在してくださっています。本当にありがとうございます。

「今までは敷居が高いと思っていたけれど、意外と手軽に乗れるんですね」とか
「楽しそうに乗ってるの見てたら自分も乗りたくなった」とか、
最近よく言われるようになりました。

発信する人間にとっては言われてめちゃめちゃ嬉しい言葉です!

そんな中で最も多く頂く質問がおすすめの長距離フェリーについてです。
やっぱり初めて乗るならそこらへん気になりますよね。

そんな訳で今回は
「これ乗っとけばまあ悪い思い出にはならなかろう」
というフェリーを4つ選んで紹介します。

ちょっとだけ自分の話

ブログをサボっている間に結構な頻度でフェリーに乗っていた訳なんだけど、
こっそりと心の中で掲げていた「日本長距離フェリー協会に加入している9つのフェリー会社さんの船に乗る」という目標を2022年のうちに達成する事が出来ました。嬉しくて絵まで描いた。

で、色々乗ってみるとやはりフェリーごとの特徴みたいなものがある訳ですよ。

「本当にこの航路は全然揺れないよなぁ」とか
「この船はご飯がおいしいなぁ」とか、そういうのが少しずつ分かってきました。

お勧めする基準は「揺れない」「安さ」「とっつきやすさ」の3つ

私が初めてフェリーに乗る時、何を基準に船を選んでいたかなぁと思い返す。

色々考えてみた結果、一番気になっていた部分が「揺れで酔わないかどうか」だった。

そもそも”日を跨ぐほどの長時間を過ごすホテルみたいな乗り物”という概念が当時の私にとっては未知そのもので少しだけ恐かった。

今じゃ慣れたもんだけどさ…やっぱり船って逃げ場がないわけよ。
そんでもって乗り慣れてないもんだからとにかく船酔いが恐かった。

プラス、
乗り場への行きやすさであったり乗船料の安さ
長すぎず短すぎない乗船時間船内設備に重きを置いて選んでいた。

それを踏まえた上でお勧め4つ。

それほど多く乗船している訳ではないのも含め、だいぶ自身の感覚による感想が多めです。
合う合わないあると思うので、参考程度に留めていただけましたら幸いです。


また、ブログ内で例に挙げている運賃は2023年1月現在のものです。
時期によって価格が変更されてる可能性があります。あらかじめご了承ください。

初めて乗る長距離フェリーお勧め4選

とにかくバランスがいい阪九フェリー

私は大体誰に対しても
「とりあえず阪九フェリーはバランス良くておすすめだよ」と答えます。

ちょっとべた褒めしちゃうけど、
価格の安さ・船内設備・瀬戸内海を通るのでマジで揺れない・船内で販売しているパイシューとパンが美味い・露天風呂も付いてる。
乗船時間も12時間ほどなので、初めて乗る船としては丁度良い長さなんじゃないかなと。

わたしが初めて乗った長距離フェリーも阪九フェリーのいずみ/ひびきです!

一人旅で使いやすいシングルデラックスという個室は価格も安くてお勧めです。
2023年1月現在では11,940円です。インターネット割引を使えばここから2割引きなので、9,560円洗面所が付いた個室で一万円切っちゃいます

レストランがカフェテリア形式なので、少食さんにも優しい。
好きなものを好きなだけ選んで食べられます。

北九州の新門司~大阪(泉大津)or兵庫(神戸)を結んでいるこの航路。
波も基本的に穏やかだし、明石海峡大橋をはじめとした三つの大きな橋をくぐったりするので手軽に楽しくクルージングを楽しめるのではないかなと思います。

船内自体とても綺麗なので、とっつきやすいフェリーです。
マスコットキャラクターの「ふねこ」も可愛い。

写真は窓付きの洋室

一度も長距離フェリーに乗った事がない人は是非阪九フェリーに乗ってみてほしい。

一日二便出ている名門大洋フェリー

阪九フェリーとほぼ同じ瀬戸内海航路でもう一つお勧めなのが名門大洋フェリーです。
こちらは大阪南港~新門司(北九州)を結んでいます。

大きな特徴としては一日に二便体制で船が動いていて、
夕方(17:00)発→早朝(翌5:30)着の1便夜(19:50)発~朝(翌8:30)着の2便が存在します。

大阪南港発であれば乗り場が駅から徒歩すぐの場所にあるのでアクセスがめちゃめちゃ良いです。
昔は阪九しか乗らなかった私が「名門大洋ええやん!」となったのはこれが理由でした。

注意点としてはアクセスの良さからか人が多いですし、
ツアー客とかち合う確率が阪九フェリーよりも高い気がします。特に1便。
以前ごりごりの平日(木曜日)に乗船しに行ったら複数の集団ツアー客とかち合って少し疲れた記憶があります。あの時はほぼ個室にこもっていた。

価格としては阪九と同じようなファーストSの一人用個室で料金が11,740円。
WEB割引を利用すると9,400円になります。こちらのお部屋も洗面所が付いています。

ファーストS。写真には写ってないけど洗面台が付いてます。

「阪九か名門大洋か」っていうのをよく聞くんだけれど、その時の気分で良いんじゃないかなと思ってます。
名門大洋は予約時に部屋の場所を指定出来るのもメリットですね。

ごはんはバイキング形式だったと記憶しています。

盛り付け下手くそでお恥ずかしい…
パブリックスペースの一部

お手軽に客船クルーズ気分を味わえる商船三井フェリー

関東から出発出来るお勧めの船も紹介します。
大洗(茨城県)~苫小牧(北海道)を結ぶ商船三井フェリー
私はまだ夕方便しか乗った事がないので、夕方便の感想だと思って頂けたら幸いです。

まだ一度しか乗った事がないのですが、とても居心地の良い船でした。

こちらも名門大洋フェリーと少し似ているところがあるのだけど、夕方便(夜発~昼着)深夜便(深夜発~夜着)という二つの便が存在します。
それぞれ船内設備が少しずつ違っていて、
夕方便にはレストランがあるけど深夜便には自販機のみとか夕方便は客室の種類が豊富だけど深夜便はシンプルめであるとか。

写真は奮発して予約したデラックス。プライベートデッキ的なものが付いてます

乗り場まで行くのがちょっとだけ面倒なのと、乗船時間が長め(約18時間)で個室の設備やアメニティが良い分ちょっとだけ乗船料が高く感じはします。

プライベートを確保できるシングルスーペリアのお部屋が18,500円
ここに貸切料金が掛かるので更に+9,250円。合計価格が27,750円です。
※これに関しては頻繁にシングルユースキャンペーンをやっているので、貸切料金が掛からないシーズンに乗船する事を強くお勧めします。

もっと安く乗るならドミトリー形式の半個室、コンフォートがおすすめ。
こちらは12,900円で乗れちゃいます。

そうそう、それからさんふらわあはレストランの食事がとっても美味しいです!
それなりの金額(夕食大人2,000円/朝食大人1,200円)を払う必要はあるものの、大満足でした。

写真は朝食です。目玉焼きに胡椒が掛かりすぎて真顔になった。

2023年3月31日までは就航50周年キャンペーンで旅客運賃が2割引きになるので、今のうちに乗っておくのはアリ寄りのアリ。

さんふらわあのお船はお手軽豪華客船だと思ってます。本当に快適。

安いのにお手軽クルーズの太平洋フェリー

さて、最後に紹介するのが太平洋フェリーです。
北海道(苫小牧)~仙台~名古屋を結んでいて、2023年現在日本一長い時間乗船が出来る長距離フェリーです。なんと40時間も乗れちゃいます。波が穏やかな日に乗ったら最高ですね。

特筆すべきは値段の安さです。
一番長い苫小牧~名古屋航路をトイレ・シャワー付きのインサイド(窓無し)の一等洋室で乗船しようとすると、一番安い時期で19,600円。
正直40時間(二泊分)乗れてトイレ付の個室でこの値段は破格だと思ってるんだけど、更にここに早割(乗船日の28日前に予約)を加えると11,700円になっちゃうんです。

……めちゃめちゃ安くない?

レストランの他にもちょっとした軽食が楽しめるカフェスタンドなんかもあったりして、私は乗船時お世話になりっぱなしでした。

朝食で食べた名古屋コーチンTKGが尋常じゃないくらい美味かった
こちらは夜食に頂いたうどん。さっぱりお出汁でするする食べてしまう

乗船時間が長いせいか、暇を潰せるようなシアターラウンジやカラオケなんかもありますし、パブリックスペースもかなり広く用意されています。
私は奥まった隅っこの席でひたすら絵を描いて過ごす事が多かったかな。

そんな太平洋フェリー、懸念点がふたつ。

まずは早割の競争率が意外と高いってこと。
先程言及した一等洋室や特等洋室なんかの人気個室は本当にすぐなくなる。
個人的にはサンライズ瀬戸のシングルデラックスを勝ち取るよりも大変だった。

写真は特等和室。洋室よりは競争率が低い。

で、やっぱり乗ってる人数も結構多かったりする。
静かに過ごせる事は過ごせるけど、橋をくぐるイベントだとか、姉妹船すれ違いイベントだとか、そういう時はデッキがめちゃめちゃ賑やかになります。
ただ、あまり嫌な感じではなくてフレンドリーな人が多い印象でした。

もうひとつは「乗船時間が長い分、波が穏やかな日に乗ったら最高だけど、揺れる日に乗ったら長時間耐えないといけない」というところでしょうか。

こればかりは運だし、太平洋フェリーに限らず外海を走るフェリー共通ですね。
その名の通り太平洋を進んでいく船なので、瀬戸内海の船に比べたら揺れは多かれ少なかれ感じやすいと思います。

ただ、瀬戸内海だろうと日本海だろうと太平洋だろうと、
保険としてアネロン「ニスキャップ」を飲んでけば大体の船酔いには耐えられるので安心です。
以前東京九州フェリーに乗った時は長時間えぐめに揺れたんですけど、
こいつのお陰で揺れをアトラクションとして楽しみながら帰ってこれました。


船酔いしてからでも効果が出るのがありがてえんだ……

…という訳で、最後に太平洋フェリーを紹介しました。

歩き回れる場所が多くて探検するのが楽しいので、ぜひ乗ってみていただきたいです。
今ではすっかり少なくなってしまった記念メダルの販売機もあります。

4つ紹介したけど、他にも勧めたいフェリーはいっぱいある

そんな訳で今回は「はじめての船旅」でとっつきやすいんじゃないかなと思った長距離フェリーを挙げてみました。

「この船が挙がってねーぞ!」という声も勿論あるとは思うんです。
思うんですが色々な面を考えた結果、私が初めて長距離フェリーに乗るならこの辺かな…と。

揺れないレストランがある個室が安い着時間が夜遅くではない
この辺の要素は大事だと思うんだ。

キリがないから他の船は挙げなかったというだけの話で、今回出てこなかった船にも語りたい魅力がいっぱいあります。追い追い紹介していけたらと思います。