寝台特急とフェリーで行く東京⇄四国の一人旅⑤【オーシャン東九フェリー編】

船のこと

前回のあらすじ

フェリーだ!!台風14号だ!!
こいつぁ面白ぇ事になってきたぜ!!!


この記事を読む前に

今回、別途で東九フェリー解説記事っぽいものを書いてみました。
熱がこもりすぎてちょっと長いですが、もし興味があれば一緒にどうぞ!

GoToフェリーのりば

それでは徳島港へ向かいましょう。
JRホテルクレメント徳島様、大変お世話になりました!生卵乗ったラーメンと屋上遊園地のためにまた行きます…!

徳島駅前のバスロータリーでしばし待ってると沖洲方面へのバスがやってきました。

※SuicaやPASUMOなどのICカードは全て使えませぬ! 現金210円を用意した上で乗車しましょう!

所要時間15分ほどで東九フェリーのりば近くの終点、沖洲マリンターミナル前に到着。

このバス停からは歩いて5~10分程度でオーシャン東九フェリーの乗り場にたどり着きます。
ちゃんと乗り場に辿り着けるか不安でしょうがなかったのですが、徳島駅前のバス案内所のお姉さまにしっかりとお話を聞いたお陰で何とかなりました。

更にびざん(今日乗るフェリーの名前です)の横からの角度を撮る事も出来たので大満足です。
普段なかなかこうやって引きの状態で乗り物を撮る事が出来ないのです。

くううううううう!!!!
シンプルでありながらしっかりと存在感のある船体!!

白と青の組み合わせはやはりたまりませんぞ!王道!最高!

このフェリーびざんは以前ポカリスエットのCMに出演してました。あの「どうだこれが青春だキラキラダンス」みたいなやつですね。陰キャにダイレクトにダメージ与えてくるタイプのあれね。
フェリー好きな方は一発で「あ、びざんじゃん」って分かった人が多かったはず。

乗り場には既に同じ便に乗るであろうバイク乗りのおじさまがひとりふたりいらっしゃいました。
バイクに荷物くくりつけて旅するの、めちゃめちゃ憧れます…。

しばらく待っていると、スタッフの方がやってきて体温の確認をしてくださり、乗船時の注意点が書かれた紙、そして船内で着用するマスクを一枚いただきました。

更にもうしばらく待つと、いよいよ受付がスタートしました。

GoToトラベルを適用するためのステイナビクーポン画面を提示し、本人確認書類を渡したらいよいよ乗船券を発行してもらえます。そして、受付のお姉さまからこんな一言が。

受付姉さん
受付姉さん

台風14号の影響で、東京港への到着に遅れが見込まれます。
おそらく一時間程度になってしまうと思うのですが……

わし
わし

はい、まっっったく問題ないです。よろしくお願いします。

一時間も長く船に乗れるなんて、私にとってはご褒美以外のなにものでもありませんでした。
この時の私の「はい、全く問題ないです」と話していた目は非常にまっすぐで輝いていたと思います。

ついでに「やっぱり揺れますかね?」と聞いてみたところ、ちょっとだけ揺れるかもしれないとの事。それほど酷い揺れにはならなさそうでひとまず安心しました。

受付を完了させ、エレベーターで乗船口がある階まで行きます。
ああ…びざんがこんなに近くに…早く乗せて……

乗船出来るまでまだまだ時間があるので、目の前の模型を観察しに行きましょう。

いいですねえ…!!
「絵を描くときの資料になるから撮っとこう」という、絵を描くオタクが大体辿る思考回路で船の模型を撮りまくる。誰もいないから上から下から右から左から撮り放題だぜ!!!

夢中で撮ってたらやんちゃな声の男の子とそのご家族、そしてペットキャリーにおとなしそうな猫ちゃんを入れたカップルが次々やってきたのでおとなしくイスに戻る事にしました。
良かった、徒歩乗船の人あたいだけじゃなかったんだ…。

うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!(訳:乗船します)

時間になり、待ちに待った乗船です…!!
東九フェリーは四国をイメージした4船が就航しています。
それぞれ、フェリーびざん(徳島の眉山)フェリーしまんと(高知の四万十川)フェリーどうご(愛媛の道後温泉)フェリーりつりん(香川の栗林公園)です。

船体のカラーにもそれぞれ特徴(りつりんはオリーブの緑とか、びざんは鳴門の渦潮をイメージした青とか)があって、調べてみるだけで楽しかったです。

今回乗船するのは徳島モチーフのびざん。
ちょうど徳島のホテルから眉山を間近に見ていたので何だか嬉しくなってしまいます…!

乗船してすぐ、個室の鍵と一緒に携帯できるような小さなアルコールスプレーを貸して頂きました。
感染症対策を非常にしっかりと意識されてるイメージを持ちました。

船内探検は人の気配がなくなってからと決めているので、まずは自分の城へ。

今回は四人部屋を一人で使います!
ルームチャージ式なので、三人部屋と四人部屋では1000円程度しか料金が変わらないので、出来るだけ広い部屋に居たいというやつ。
部屋の側面にそれぞれ組み立て式のベッドが二つずつ、それから部屋の奥には机と座布団、テレビ・冷蔵庫が置いてあります。窓もあるのは嬉しい!

ありがたい事に空調設備も部屋ごとにしっかりあります。
因みに四人部屋なので寝具もそれぞれ4つずつ用意されていて、私はよく掛け布団を一枚ひざ掛けとして使わせて頂いたりしてます。

▼こちらが乗船時にお借りしたアルコールスプレーと部屋の鍵。
悲しい事に乗船券は降りるとき回収されるので無くさないようにしておきましょう。

窓を見ると丁度南海フェリーが!私もいつか乗りたいです!

南海フェリーを見かけたついでにちょっと調べてみたんですが、どうやら じゃらんnet内に 南海フェリーとホテルのタイアッププランなるものがある模様。
関西方面と四国方面にそれぞれホテルプランがあるみたいです。 いずれもGoToトラベルの対象となっていて、安いところだと何と2000円代のプランもありました。
私も南海フェリーに乗る際はこのタイアッププランを使ってみようと思ってます。


さてさて、雨が降ってこないうちに外へ行ってみます!

「これから降るでー!!」って天気してやがる…

他のフェリーと違う点といえばやはり高いフェンスでしょうか……。
自殺防止のため仕方がないとはいえ、やはり牢屋感は否めない。

物騒である

うろうろしてる間に時間が経っていたのか、定刻通りびざんは出航しました。

スマホや眼鏡を落とさないかヒヤヒヤします

やはり台風の影響で遅れる可能性があるとのアナウンス。
そして、13時(一時間半後)にバスルームとデッキが閉鎖、再開予定時刻は未定との知らせ。
風呂とデッキの閉鎖は予想通りでしたが、まさかそんなに早く閉鎖しちゃうとは…。

急いで風呂へ駆け込みました。


おふろ
人がいない時間に撮影した写真はあるのですが、やはり女風呂をそのままポーンと掲載するのは憚られるので公式サイトさまのお写真をお借りしました。
お風呂は窓もあるし、広くてとても気持ちいいです…!
出典:オーシャン東九フェリー 船舶紹介ページより

うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!(訳:何か食べます)

無事お風呂にも入れたので、ちょっとのんびりします。
多分そのうち揺れ始める気がしたので、先に少しお腹に何か入れておこうと思ったのです。

これらは徳島駅の中のお土産屋さんで買ったお菓子とカフェオレ。
全ておいしかったのですが、特にスイートポテト!これ甘くてホクホクしててめちゃめちゃおいしかったです!

お菓子は自分の城でのんびりと食べていたのですが、少し外の世界にも出てみましょう。

メインエントランスにはたくさんのテーブルと色んな自販機が並んでます。自販機に謎の興奮を覚える性癖の自分には天国のような船です。レストランがなくても全然平気なのは私が自販機萌えだからってのもありそうです。

それから、手前の席のところ。透明のアクリル板でしっかりと区切られていて、感染症対策への意識をこういったところでも感じました。

「なんかお菓子じゃないもの食べよう」と選んだのは冷凍のチーズカレー。

▲こんな感じで出てくるので、

数ある電子レンジたちの中から対応するものにぶち込みます。

飲み物はジュース類やお酒(どれもめちゃめちゃ良心的な価格!)が売っているほか、水やお茶系を無料で飲む事が出来ます。カップラーメンのお湯もここから頂く感じです。

今回は常にパブリックスペースに人が多い状態だったので、自分の部屋に持ち帰って食べました。
GoToの影響なのか、いつもよりも人が多い状態だった気がします。

うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!(訳:これは結構揺れますね)

デッキとバスルームが閉鎖されて一時間ほど経った頃でしょうか。徐々に揺れが始まりました。
乗船前に酔い止めを飲んでいたので比較的大丈夫だったのですが、そこそこ酔うタイプの揺れだった気がします。
もしも酔い止めが手元になかったら結構なトラウマになったのは間違いない。

動画内ではそうでもないですが、揺れよりも船体がミシミシギシギシ鳴る事の方がどっちかというと「おおー」となってた記憶。

写真に直接線画描いちゃった

以前徳島からフェリーに乗った時の方が立ってられないくらいアカン揺れだったので、それに比べたら揺れ自体は酷くなかったです。いや酷いっちゃ酷いのだけども。

ただ、揺れてる時間が長かった。
何時間くらいだったかな…夕方前~真夜中になっても揺れてたので数時間単位ですね。
じわじわ長くそこそこ揺れてたので、さすがにちょっとめまいがしてきて途中でひたすら寝ていました。酔い止めの眠気が効いてきたのもあって助かりました。

ところで未だに正しい布団の敷き方がわかりません。寝心地は良かったので良し。

うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!(訳:少し船内探検しましょう)

時刻は午前3時頃でしょうか。
まだ揺れは続いていましたが、ずいぶんマシにはなっていたのでいよいよ船内を探検します。
いつもこの時間のフェリーはほぼ貸し切り状態なんですが、今回はやたら人にエンカウントしました、GoToトラベルの影響ですかねぇ。

▲乗船記念日のパネルとか。多分撮った瞬間に人の気配を感じて思い切りブレたんだと思います。
▲船内の案内。なんか今回めちゃめちゃ迷った。
▲エントランスホールから客室方面に続く廊下
▲エントランスホール。売店は気付くと閉まってるのでお買い物は早めに。
▲フォワードロビー。夜は景色が見れなくなってますが、正面の進行方向を眺める事が出来ます。
▲フェリー名物、ガラガラのゲーセン。
▲リラクゼーションスペース。ビニール掛かってるイスは座れません。ここでも感染症対策。
▲ちなみにこのリラクゼーションスペース、テレビがあります。
▲そしてその裏には自販機。スリッパやスキンケアや酔い止めドロップなんかはここに売ってます。
▲これは二等洋室。個室ではないけど、プライバシーはしっかり守られそうです。盗難に注意。

一通り見れたので、すみっこに腰を下ろしてちくわ天うどんを頂く。
外は真っ暗なんですが、ちょこちょこ陸地からの光が見えました。

降りたくないでござる……

気付けば波もすっかり穏やかになり、朝がやってきてしいました。
これは5:20分頃の景色です。

これだけ波が静かならもしかして…と思い、デッキへ行ってみました。

へ、閉鎖が解除されて入れるようになってるーー!!!
しかも誰もいない!貸し切りだ!

雨が降っていたのでそれほど長居は出来ませんでしたが、東京ベイブリッジをくぐる瞬間をデッキで見る事が出来ました…!!やはり牢屋フェンスがちょっとアレですが、やっぱり嬉しい!楽しい!

▼風のボボボボ音がめちゃめちゃうるさいので音量下げてから再生してね。

ゲートブリッジをくぐった後はもうあっという間だった気がします。
一時間の遅れにはならず、6時頃には東京港に到着しました。

「徒歩の人は下船口来てやー」というアナウンスに、いよいよ旅の終わりを感じます。

降りたくないでござる 拙者ずっと海の上にいたいでござる 陸はいやでござる さっきまで東京駅でサンライズを待っていたでござる もどして時間

マジでギリギリまでこんな状態でした。また貯金して乗りに行くよ……

下船場所は東京港の真っただ中なのですが、徒歩客は最寄りの国際展示場駅まで車で送ってもらえます!乗船時に210円で券を買う事が出来るので、それを持って行って乗る感じです。

「つらい」以外の感情がないまま無表情で船を降ります。

やはり改めて、自分はフェリーという乗り物が好きで好きでたまらないのだと実感します。降りた時の虚無感がダントツです…。

エスカレーターを降りていくとリムジンバスのようなものが停まっていました。
既に徒歩の男性客がひとり乗っていて、しばらくしてから乗船時に一度見ていた猫ちゃんを連れたカップルさんが乗ってこられました。猫ちゃん台風の揺れで恐くなかっただろうか…。

車は慣れた様子で駅までの道のりをなぞっていき、あっという間に港から国際展示場駅に到着。

ここからはガラガラのくだり電車で帰宅します。
長いようで本当に一瞬で終わってしまいました。それが寂しくもありますが、旅の良さであり、また行こうと思える要因なのかもしれませんね。

余談ですが、この次の日から東九フェリーが台風接近の影響で欠航しました。
運の良さには定評がある私です。

今回の旅のまとめ

貼りそこねた眉山を貼ってみます。

今回高松に到着した途端台風が発生するという面白い事態になったので、記録に残したくなりました。(あまり登場しませんでしたが…)
ブログを始めるきっかけもこの旅行だったと思います。やはりこうして一人になる時間は自分にとって定期的にないとダメで、これからも時期を見て遠くへ行こうと思います。

改めて、長い旅のお付き合いありがとうございました!

乗船時にGoToトラベルキャンペーンで頂いた地域共通クーポンについては後日上げる東九フェリーの解説記事にちょこっと注意点とか書く予定です。